人間の細胞にイカのタンパク質を移植することで、透明化させることに成功
イカは、皮膚の色を素早く変えて周囲にスッと溶け込むカモフラージュの達人だ。そんな彼らのカモフラージュ能力を、人間の細胞に組み込むことに成功したそうだ。
イカがまるで忍者ような芸当ができるのは、特殊な細胞で皮膚の透明度をコントロールしているからだ。
今のところ、この特殊な細胞を培養できないため、イカの驚異的なカモフラージュ技術のくわしいメカニズムの解明はあまり進んでいない。
だが今回、カリフォルニア大学アーバイン校の研究チームは、イカのカモフラージュ機能を培養できるヒト細胞で再現することに成功した。
これによって、海の忍者が皮膚の透明度をコントロールする基本的メカニズムの解明につながるとともに、さまざまな細胞を撮影する新しいイメージング技術の開発にもつながると期待されている。