ヒラタケは食虫キノコ。神経ガスで獲物となる虫を毒殺して食べていた
「ヒラタケ(Pleurotus ostreatus)」は、クセのない味わいと香りで、さまざまな料理に使われるキノコだ。だが食べられるだけでなく、じつは食べる側でもある。食虫植物ならぬ、食虫キノコなのだ。
「トキソシスト(toxocyst)」という球形の構造に含まれる化学物質は、エモノとなる線虫の細胞をものの数分のうちに死滅させる猛毒だ。
『Science Advances』(2023年1月18日付)に掲載された研究は、この化学兵器の正体をついに突き止めたと報告している。