人類はまだ、ふさふさの体毛を生やす遺伝子を持っている
私たち人間は同じ哺乳類霊長目ヒト科であるチンパンジーやゴリラ、オランウータンとは違い、体毛がほとんどない。
同じように毛のない哺乳類は意外と多い。クジラやゾウなど、一部の哺乳類はもともとは毛が生えていたのに、あえてそれを捨て去った。いずれもそれが生存するうえで有利だったからだ。
だが人間が毛を捨て去った理由はやや謎だ。
ピッツバーグ大学とユタ大学の研究チームはその謎に遺伝子から迫ってみた。
その結果によると、人間はふさふさの体毛を生やすための遺伝子を今でも持っているのだという。だがそのスイッチを切ってしまったことで、毛のない体を手に入れたのだそうだ。
この研究は、『eLife』(2022年11月7日付)に掲載された。