光合成せず菌類から栄養をもらう幽霊のような新種の植物が発見される
日本の美しい森林の片隅で、どことなく幽霊を思わせる新種の植物が発見されたそうだ。不思議なことにその幽霊草は、植物でありながら光合成をしない。
「ギンリョウソウ(Monotropastrum humile)」は、東アジアから東南アジアにかけて広く見られる腐生植物で、幽霊を思わせる姿から「ユウレイタケ」とも呼ばれる。
幽霊を思わせるのは、その葉に緑色の色素がないからだ。光合成をしないかわりに、森の菌類と協力して「菌根」を形成し、そこから栄養をもらっている。
これまで世界に1種だけとされたギンリョウソウだが、このほど日本でピンク色の花びらが特徴の新種が発見され、「キリシマギンリョウソウ(Monotropastrum kirishimense)」と名付けられた。