死後1時間のブタの内臓機能を復活させることに成功。心臓が再び動き始める
アメリカ、イェール大学医学部のグループが、死んだブタの臓器を「部分的に復活させる」ことに成功したそうだ。
人工心肺装置に似たデバイスと特殊な保護液を利用することで、死後1時間が経過したブタの血液循環を回復させ、心臓などの重要な臓器機能を復活させることができたという。
『Nature』(2022年8月3日付)で発表されたこの成果は、摘出された内臓を守ることで臓器移植手術の可能性を広げると期待されるほか、心臓発作や脳卒中の治療にも役立つ可能性があるとのことだ。
研究グループのデビッド・アンドリエヴィッチ(David Andrijevic)氏は、「細胞は長いプロセスを経て死に至いたる」「このプロセスに介入することで、それを食い止め、細胞機能を回復させることができる」と話す。