レディの実験
まずはじめに自然発生説を否定する実験を行なったのは上述したようにフランチェスコ・レディであった(1665年)。彼の実験は科学に基本的な対照の概念をもたらしたと言う点で評価されるべきものである。このレディの実験は、以下のようなものである。
1.2つのビンの中に魚の死体を入れる。
2.一方のビンはふたをせず、もう一方のビンは布(目の細かいガーゼ)で覆ってふたをする。
3.そのまま、数日間放置する。
4.結果、ふたをしなかったビンにはウジがわくが、ふたをしたビンにはウジはわかなかった。(生命の起源から転載)
これは、ガーゼによってハエが肉に卵を産み付けられないようにすることで、ハエがたからない肉片にはウジが自然発生しない、と言うことを証明したものであった。
ただし、あくまでウジやハエに関する自然発生だけを否定したのであり、レディ自身「寄生虫は自然発生する」としていた。
しかし、このような方法で自然発生説を否定することが可能であることに道を開き、安易に自然発生説を肯定することはなされなくなった点では、大きな前進であるとされ、これ以降、大型生物についての自然発生論は下火となった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/自然発生説#自然発生説否定の歴史